●戻●
私の周りは暗闇だった。
私に声をかける人はいなかった。
ずっと私は不幸だった。
ずっと私は独りだった。
ずっと私は我慢してた。
ずっと私は憎んでいた。
ずっと私は嫌っていた。
私は神様を信じていなかった。
神様は私を見捨てたんだと思っていた。
でも神様は光をくれた。
神様は私に彼を送った。
光の精よろしい彼は、
確か私にこう言った。
「お前が不幸だとは思わない」
彼は私に気づかせてくれたのだ。
周りが暗闇なのは私が目を閉じていたからだった。
声が聞こえないのは私が耳を塞いでいたからだった。
私は、不幸じゃなかった。
私は笑えます。
私は怒れます。
私は泣けます。
私は楽しめます。
彼が教えてくれた、
これ以上ない幸せ。
誰にもこれは奪えない。
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