「0101」

●戻●

 私の周りは暗闇だった。
 私に声をかける人はいなかった。

 ずっと私は不幸だった。
 ずっと私は独りだった。
 ずっと私は我慢してた。
 ずっと私は憎んでいた。
 ずっと私は嫌っていた。

 私は神様を信じていなかった。
 神様は私を見捨てたんだと思っていた。

 でも神様は光をくれた。
 神様は私に彼を送った。

 光の精よろしい彼は、
 確か私にこう言った。


 「お前が不幸だとは思わない」


 彼は私に気づかせてくれたのだ。
 周りが暗闇なのは私が目を閉じていたからだった。
 声が聞こえないのは私が耳を塞いでいたからだった。

 私は、不幸じゃなかった。

 私は笑えます。
 私は怒れます。
 私は泣けます。
 私は楽しめます。

 彼が教えてくれた、
 これ以上ない幸せ。


 誰にもこれは奪えない。

●戻●